「バガボンド 29巻」は、心理描写が天下無双


バガボンド 29 (29) (モーニングKC) ★★★★☆
「別の道を生きるときじゃないか武蔵?例えばおつうとともに――」70人斬りの咎で囚われた武蔵。命と引き換えに、深く傷付いたその右足は、武蔵に剣を捨てることを迫る。殺し合いの螺旋から逃れられる――。そう思いながらも、武蔵は、燃え残る剣への執着に煩悶する。


この巻はかなり深い話になってますなぁ。登場人物の言葉の一つ一つが心に染み入る感じ。それぞれがキャッチコピー的にも読めて、ちょっと演劇のようにも見えてくる。色々と考えさせてくれて面白い。


武蔵と小次郎の話の中で、巌流島における有名なエピソードがあるけど、そこにもっていくための伏線のようなものが今回出てきたのが良かった。見事に二人を対比させていたしね。


今までは結構原作から外れたオリジナルな話が描かれたりしてたけど、段々と本筋に戻そうとしてるのかな? そんな気がした。


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