「1Q84」の関連本とBOOK3


村上春樹『1Q84』をどう読むか


1Q84」関連本が続々と
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090914bk02.htm

驚異的に売れている村上春樹の長編『1Q84』(BOOK1・2、新潮社)。どう読むかをめぐって、関連本の刊行が相次いでいる。毎度、春樹作品は謎解きと深読みを誘うが、そのヒントが見つかるかもしれない。

気付いたら色々出てたね、関連本。「1Q84」自体がものすごい売れ行きだから、あわよくばを狙うのというのも分かる。というか結構売れてそうな感じだもんねぇ。


ヤナーチェク:シンフォニエッタ~小説に出てくるクラシック~

↑ ちなみにこんなCDも出ているみたいです。ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」なんだけど、どこまで便乗してんだよw



正直「1Q84」自体、続きが出そうな終わり方をしてたんで、まだ解説本の類を出すのは早いんじゃないかなぁとか思うんだけど…。




↓ と、そう思ってた矢先に、どうやらBOOK3が出ることが決まったようです。

村上春樹さん 小説「1Q84」の第3部執筆中 来夏出版
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090917-00000004-maip-soci

長編小説「1Q84」が話題になっている作家、村上春樹さんが、毎日新聞の単独インタビューに応じた。村上さんは第3部を執筆中であることを明らかにし、来年初夏を目安に刊行したいと話した。


村上春樹氏:「1Q84」を語る 単独インタビュー(1) 「来夏めどに第3部」
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090917mog00m040001000c.html?inb=yt

−−刊行から3カ月余り。この間、なされた批評について聞くと……。


「全く読んでいません。いつも読まないんだけど、特に今、『BOOK3』を書いているから。まっさらな状態で執筆に集中したいから。1、2を書き上げた時はこれで完全に終わりと思っていたんです。バッハの『平均律クラヴィーア曲集』をフォーマットにしたのは、もともと2巻で完結と考え、そうしたわけです。でもしばらくして、やっぱり3を書いてみたいという気持ちになってきた。これから物事はどのように進んでいくのだろうと。時期的にはなるべく早く、来年初夏を目安に出すことを考えています」

おー結構楽しみだなぁ。約1年待たないといけないから、BOOK1、2の内容を忘れちゃいそうな気がするけど。



村上春樹氏:「1Q84」を語る 単独インタビュー(3止) 物語の「善き力」を
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090917mog00m040003000c.html

−−『1Q84』に、破壊的な力を持つ「リトル・ピープル」という不思議な存在が現れる。


「リトル・ピープルがどういうものか、善か悪か、それは分からないけれど、ある場合には悪(あ)しき物語を作り出す力を持つものです。深い森の中にいるリトル・ピープルは善悪を超えていると思うけれども、森から出てきて人々にかかわることによって、ある場合には負のパワーを持つのかもしれません」


−−とはいえ、善悪や価値観の対立を、単に相対化する姿勢が示されているのではない。


「僕が本当に描きたいのは、物語の持つ善き力です。オウムのように閉じられた狭いサークルの中で人々を呪縛するのは、物語の悪しき力です。それは人々を引き込み、間違った方向に導いてしまう。小説家がやろうとしているのは、もっと広い意味での物語を人々に提供し、その中で精神的な揺さぶりをかけることです。何が間違いなのかを示すことです。僕はそうした物語の善き力を信じているし、僕が長い小説を書きたいのは物語の環(わ)を大きくし、少しでも多くの人に働きかけたいからです。はっきり言えば、原理主義リージョナリズムに対抗できるだけの物語を書かなければいけないと思います。それにはまず『リトル・ピープルとは何か』を見定めなくてはならない。それが僕のやっている作業です」

むむむ、村上さん自身も「リトル・ピープル」が何かは見定まっていないのかぁ…。「分からないけれど」「思うけれども」「かもしれません」とか、まだ結構ブレているみたいだね。


確か「羊をめぐる冒険」などに登場する羊男に関しても、村上さん自身よく分かっていないというような発言をされていたと思うんだけど。結構物語の核になるようなものについては、はっきりとした想いを持ちつつ書いているというわけではないのかな? 考えながら書いているというわけかぁ。なるほど。


まあ何はともあれ、続きが読めるということが確定したみたいで良いニュースでした。



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