今年読んだベスト本 2010
2010年に自分が読みこのブログで紹介した本の中から、今年のベスト本を決めたので紹介します。
去年に比べて読んだ総数が結構少なかったということもあり、ちょっと今年は星五つ付けたいと思える作品にあまり出会えなかったんだけど、とりあえず10作品ほど選んでみたのでどうぞよろしく。
↓ ちなみに、こちらが去年の記事。
あと、今年読んだ本というだけで、今年発売された本ではないのであしからず。それから、ランキングとかではないので並び順には意味はありません。
小説家である筒井康隆が文芸批評について書いているということ自体が、まず興味深かった。当然、批評について良いことばかり書いているわけではなく悪いことも書いている。それは客観的な立場からのものもあれば、小説家からの立場のものも含まれているというのがスゴイところ。
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感動を完璧に創作されちゃうと、やられたとしか言いようがない「スロウハイツの神様」
登場人物が皆クリエイターというところが、まず惹きつけられる要素。彼らがどのように創作活動をしているのか、その裏側を垣間見ることができて非常に興味深かった。それより何より、ここまで感動を完璧に創作されちゃうと、ご都合主義的な部分なんて吹っ飛んでしまうということを思い知らされた感じです。
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- 私の男
非常に濃い、濃ゆいの一言。直木賞受賞当初、各所から本書の内容を受け付けないという声をちらほら聞いていたんだけど、なるほどな、理解できました。でも本書はまぎれもなく家族の絆の物語だと思う。
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数年前、上巻を読み終わった時点で力尽き、今年改めて最初から読み直してなんとか読了しました。うん、間違いなく面白い。難解ではあるけれど、かなり知的好奇心を刺激されること請け合い。“時間”に関連した話が特に興味深かった。
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- 出発点―1979~1996、折り返し点―1997~2008
宮崎駿ファンは必読、ジブリファンはどちらでも 「出発点―1979~1996」「折り返し点―1997~2008」
本書は分量もさることながら、内容が濃いーこと濃いーこと。色んな媒体から宮崎駿さんの言葉を取ってきてまとめてあるという、なんともスペシャルな書籍だと言える。読後はジブリ作品を観たくてウズウズしてくること間違いなし、当たり前だけど。
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- 白い果実・三部作
観相学+ファンタジー 「白い果実」
パニック映画を髣髴 「記憶の書」
終盤のスピード感がすごい 「緑のヴェール」
久々にファンタジー小説が読みたい! てことで読み始めたのが本書。観相学+ファンタジーという組み合わせが非常に興味深かった。冷血な主人公の心情が変化していく様が読みどころであり、読み手の期待を裏切りつつ展開していくストーリーのワクワク感もすごいです。
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個人的には戦争物って苦手な方なんだけど、本書はかなり引き込まれながら読むことができた。戦闘シーンばかりでなく、主人公の心の葛藤がメインになっているので、非常に興味深かったし考えさせられるところも多い。
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- 神狩り2 リッパー
宗教的な要素の裏側を攻めた物語って個人的にはツボ 「神狩り2 リッパー」
本書のような宗教的な要素の裏側を攻めた物語って個人的にはツボなんだよね。「イヴが食べた“禁断の果実”は実は○○○でした」とか、「○○○によってイエスは謀殺された」とかとか。Amazonレヴューを見ると賛否両論のような感じになってはいるけど(というか、評価自体低いのかな?)、ワクワクしながら読めたし、かなり楽しめました。
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一度駄目なら、何度でも別の人生・世界を創り替える 「紫色のクオリア」
評判が良いという話を聞いていたので読んでみた。いわゆる平行世界(パラレルワールド)ものなんだけど、僕みたいなSF初心者には丁度いい難易度で、入り込みやすく非常に面白い、というか凄かった。テンポも良いし、ラノベ読み以外の人にもおすすめできる内容かも。
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いくらでも深読みできちゃう 「藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん 1巻」
ものすごくものすごーく久々に漫画・ドラえもんを読んだんだけど、なんだかんだで面白いよほんとに。長編作品なだけあって、起承転結がはっきりしてるしドラえもん達の見せ場もちゃんと作られており、結構ワクワク感があったように思う。特に「宇宙開拓史」「大魔境」はそれなりに分量があって読ませます。