藤子F不二雄「今の漫画界は山のようなクズ作品を許容する懐の広さがあるから、その中から傑作も生まれてくる」


藤子・F・不二雄大全集 別巻 Fの森の歩き方 藤子・F・不二雄まんがワールド探検公式ガイド



468 :愛蔵版名無しさん:2011/04/15(金) 07:48:02.52 ID:???
Fは大友克洋との対談で、漫画の質を問題視する大友に対して
今の漫画界は、山のようなクズ作品を許容する懐の広さがあるから
その中から傑作も生まれてくる、それをいい漫画だけにしようなんて考え始めたら、衰退が始まるんだと言っていた

子ども向け漫画を描いてる人だからもっと倫理的なことを
言いそうだけど、やっぱりこの人は凄いなと思った


471 :愛蔵版名無しさん:2011/04/15(金) 10:23:24.35 ID:???
「今の漫画はダメだ」発言を繰り返すようになったら、
その漫画家はそろそろ寿命が尽きる頃なのかもしれない。

晩年の手塚、赤塚、石森しかり。
筆を折ったテラさんしかり。
存命でも、大友克洋なんか、もうほとんど新作ないじゃん。

「今の漫画界は、山のようなクズ作品を許容する懐の広さがあるから
その中から傑作も生まれてくる、それをいい漫画だけにしようなんて考え始めたら、衰退が始まるんだ」

サンクス。これはとても大切な考え方だ。
つまり「クズ」を許容できずに統制しようという考え方というのは、
ファシズムにつながるのだ。

俺も昔はクズ漫画を目の敵にしていた時代があるが、
思えばその頃は一種のファシズムの思考に陥っていたと思う。

何が「いい漫画」で何が「悪い漫画」なんて、測る尺度は極めて
曖昧なものだ。人それぞれ思想信条・趣味嗜好が違うのだから。

国が検閲する制度が始まったら、漫画なんてあっというまに
量が減り、質が落ちていくことだろう。


474 :愛蔵版名無しさん:2011/04/15(金) 20:53:49.69 ID:???

http://www.mlexp.com/fujiko/interview/main.htm#a2

大友
僕は今ちょっと、(漫画に)危機感っぽいものを感じているんですよね。数はすごく出てるんですけれど、
その(漫画の中の)世界観っていいますか、そういうものをしっかりと持った人が、マイナーなところでは
見られるんですが、メジャーなところでは、なかなかない。会社の意向というか、どうやったら売れるのか、
といったようなものがよくある。その世界観や、自分の考えをストーリーの中で表していこうという作品が
なかなか出ない、あるいは、そういうものが出尽くして、ネタ切れなんじゃないかなって、ちょっと感じるんですよね。

藤子
進化の頂点が進化の袋小路だという考え方も、一つありますわね。今まで生物はいろいろな種が出てますが、
かつて絶滅しなかった種はない、といわれていると。だから、遠い目で、大きなスタンスで見れば、漫画も、
あるいは絶滅の時期があるのかも知れない‥‥。でも、僕は、まだ、まだ大丈夫なんじゃないかな、と。
僕が楽観的すぎるのかも知れませんけどね。(笑)

何ていうか、今、わーっと玉石混交で出てますよね。あのエネルギーの中から、次の新しいものも
出て来るんじゃないかと。これが衰退期に入って、この一発を当てなきゃダメなんだ、みたいなことになってくると、
みんながみんな一発必中の漫画を描き始めると、そのときは、やばい状態だと思うんですよね。


481 :愛蔵版名無しさん:2011/04/15(金) 23:35:11.54 ID:???
>>474
大友、青くさいねえ。手塚の死の直後だと、この時35歳ぐらいか?
ま、大友の経歴からして、メジャーを商業主義に毒されてる
画一的なものばかりと批判して、マイナーこそ作家性のある個性的な作品が揃ってるって賛美するのも無理ないか。
双葉で好き放題に描かせてもらっていて、
AKIRAも好きに描かせてもらう環境で描いてたんだし。







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