SFマガジン「ハーモニーで描いている世界は英語圏SFでは馴染みのあるものではない」


ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)



75 :この名無しがすごい!:2011/06/03(金) 00:25:32.87 ID:6hOV2STW
SFマガジンの編集後記で、「ハーモニーで描いている世界は英語圏SFでは
馴染みのあるものではないです〜中略〜ねじまき少女の作業をしていてあらた
めて痛感しました」って書いてるけど具体的にどういう意味なのかね。
いま「ねじまき少女」少し読んでるけど、よくわからん。


79 :この名無しがすごい!:2011/06/03(金) 02:54:18.24 id:YMyTDDGn
>>75
外挿法中心で近未来を描写してく手法じゃない?
あと、哲学絡みの自我ネタとか。
ねじまき少女は外挿法でもタイプが大分違うような。
あっちだと人間ドラマとか重視されてるんだろうか。


80 :この名無しがすごい!:2011/06/03(金) 13:08:01.99 ID:6hOV2STW
>>79
すまん外挿法ってなんだ? あまり聞いたことのない言葉だ。
「実は私はハーモニーが受賞するのは難しいのでは、と思っていました。
伊藤さんが好まれていたイーガンやチャンは、(特に長編に関しては)
英米SF界ではけっして主流でなく……」というのが流れ。
まぁイーガンあたりのことは何となくわかる。
哲学絡みの自我ネタ……。そういえば進化心理学って伊藤では
ネタとして結構重要だが、海外SFではそんなに見ない気もするが、
俺が知らないだけか? まぁ確かにセカイ系というか、内省的だよな。


81 :この名無しがすごい!:2011/06/03(金) 14:31:16.19 id:YMyTDDGn
過去から未来までの流れを統計予測して、「未来は大体こんなかな」って想定する手法。
とか言えばいいのかな。エキストラポレーションつって用語絡みのコラムを計劃記録にも収録されてる。
その時の題材はポリスノーツね。
それは別に日本でも海外でも珍しい手法じゃないけど(むしろ自然)、
海外だともっと発想の飛躍とドラマを結び付ける手法が多いというか、
例えば一昔前主流だった量子論ネタ一つ取っても結構違う気がするな。
進化心理学量子論で実存の方向に走ったりするイーガンはむしろ主流ではないのかなと。
イーガンとホーガンとか比べてみてもいいかも。
ねじまき少女は、あれ普通にサイバーパンクしてんじゃないか。


82 :この名無しがすごい!:2011/06/03(金) 14:37:22.75 id:YMyTDDGn
これをやると、現実に想定されてる技術を中心に詰め込んでいくことでリアリティを出せるから、
実際にはどれだけ不可能でもSFとファンタジーの境として明確なディティールの差が出てるとは思う。
やってる事は魔法そのものの飛躍があっても、実現可能な範疇を見据える事で違いが出る。
だからAR技術とかハイテク兵器とか無人機とかと相性がいい手法じゃないかな。

あとイーガンは「好んでた」ってほどだったのかな。
虐殺書いた時点では影響は確実にあったろうけど、スプークテイル時代、イーガンは「わからない」とか書いてた。
当然そこから変化はしたんだろうけど。






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