日本の時代小説はわざわざ主人公を過去の時代に設定することが多いけど、これは世界的には特殊かもな
日本の時代小説や歴史小説はわざわざ、主人公を過去の時代に
設定することが多いけど、これは世界的には特殊かもな。
西洋人も過去について小説化することはたくさんあるだろうが、
あくまで現代人から見た過去であることをはっきりさせてるのでは
ないか?ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』や
エリエット・アベカシスの『クムラン』のように。
異端審問に関しては『薔薇の名前』とは対照的に、平野の『日蝕』が
主人公そのものを中世に生きる人にしていたのも、日本流の歴史小説の
スタイルを踏襲した訳だろう。文体や言葉遣いに中途半端に凝ったことは
まったく無意味どころか、ただの作者の勘違いに過ぎなかった訳だが。
だが、日本人でも花田清輝の『鳥獣戯画』、『室町小説集』や
『小説平家』などは視点を現代に置きながら、自分の推測を中心に
ストーリーを組み立て、いろんな古典に独自の注釈や解釈を
加えて行くというスタイルを取っている。
さらに、日本では天皇陵など、法律で考古学的調査に厳しい制限が
設けられているから、日本史は結局は想像の産物でしか有り得ないと
言う面がある。調査を禁じられているものは想像で書くしかない。
だから小説を書く。
何でもかんでも調査して構わないという世界中の殆どの国では、
殆ど全てを科学的探究に委ねれば良いんだけどね。
日本は世界でも特殊な国だから。
設定することが多いけど、これは世界的には特殊かもな。
西洋人も過去について小説化することはたくさんあるだろうが、
あくまで現代人から見た過去であることをはっきりさせてるのでは
ないか?ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』や
エリエット・アベカシスの『クムラン』のように。
異端審問に関しては『薔薇の名前』とは対照的に、平野の『日蝕』が
主人公そのものを中世に生きる人にしていたのも、日本流の歴史小説の
スタイルを踏襲した訳だろう。文体や言葉遣いに中途半端に凝ったことは
まったく無意味どころか、ただの作者の勘違いに過ぎなかった訳だが。
だが、日本人でも花田清輝の『鳥獣戯画』、『室町小説集』や
『小説平家』などは視点を現代に置きながら、自分の推測を中心に
ストーリーを組み立て、いろんな古典に独自の注釈や解釈を
加えて行くというスタイルを取っている。
さらに、日本では天皇陵など、法律で考古学的調査に厳しい制限が
設けられているから、日本史は結局は想像の産物でしか有り得ないと
言う面がある。調査を禁じられているものは想像で書くしかない。
だから小説を書く。
何でもかんでも調査して構わないという世界中の殆どの国では、
殆ど全てを科学的探究に委ねれば良いんだけどね。
日本は世界でも特殊な国だから。
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