ある時、父さんが家にロボットを連れてきた


われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)


475 :名無しさん@そうだドライブへ行こう2012/01/27(金) 07:10:28.39 id:Q5f3gfEw0

ある時、父さんが家にロボットを連れてきた。
そのロボットは特別で、ウソをついた人の顔をひっぱたくっていう物騒な代物だ。
そしてある日……。
僕は学校から帰宅するのがかなり遅くなってしまった。
すると父がこう尋ねてきた。
「どうしてこんなに遅くなったんだ?」
僕は答えた。「学校の補習があったんだよ」
すると驚いたことに、ロボットが急に飛び上がり、僕の顔をひっぱたいた。
父は言った。「いいか、このロボットはウソを感知して、
ウソついた者の顔をひっぱたくのさ。さあ、正直に言いなさい」
そして父がもう一度聞いてきた。「どうして遅くなったんだ?」
僕は本当のことを言うことにした。
「映画を見に行ってたんだ」
父はさらに聞いてきた。「なんの映画なんだ?」
十戒だよ」
これに反応して、ロボットがまた僕の顔をひっぱたいた。
「ごめんなさい…。実を言うとアニメを見てたんだ」
「何て低俗なものを見てるんだ、恥を知れ!
いいか、父さんがお前くらいの頃は、そんなものを見たり、態度が悪かったことなんて無かったんだぞ」
するとロボットはきつい一発を父に食らわせた。
それを聞いていた母が、キッチンから顔を覗かせるとこう言った。
「さすが親子ね、あなたの子だけあるわ」
母も強烈にひっぱたかれた。







【関連記事】


→月別よく読まれた記事 @本読みのスキャット!
→人気エントリー @本読みのスキャット!
→「本読みのスキャット!」TOPページへ