ある時、父さんが家にロボットを連れてきた
ある時、父さんが家にロボットを連れてきた。
そのロボットは特別で、ウソをついた人の顔をひっぱたくっていう物騒な代物だ。
そしてある日……。
僕は学校から帰宅するのがかなり遅くなってしまった。
すると父がこう尋ねてきた。
「どうしてこんなに遅くなったんだ?」
僕は答えた。「学校の補習があったんだよ」
すると驚いたことに、ロボットが急に飛び上がり、僕の顔をひっぱたいた。
父は言った。「いいか、このロボットはウソを感知して、
ウソついた者の顔をひっぱたくのさ。さあ、正直に言いなさい」
そして父がもう一度聞いてきた。「どうして遅くなったんだ?」
僕は本当のことを言うことにした。
「映画を見に行ってたんだ」
父はさらに聞いてきた。「なんの映画なんだ?」
「十戒だよ」
これに反応して、ロボットがまた僕の顔をひっぱたいた。
「ごめんなさい…。実を言うとアニメを見てたんだ」
「何て低俗なものを見てるんだ、恥を知れ!
いいか、父さんがお前くらいの頃は、そんなものを見たり、態度が悪かったことなんて無かったんだぞ」
するとロボットはきつい一発を父に食らわせた。
それを聞いていた母が、キッチンから顔を覗かせるとこう言った。
「さすが親子ね、あなたの子だけあるわ」
母も強烈にひっぱたかれた。
いちばん残酷な嘘 (ハーレクイン・クラシックス)
posted with AZlink at 2012.1.28
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