祐ちゃんがこの手紙を読んだ時、あたしのことをどう思うかな? やっぱりひどい女だと思うよね? うん仕方ないか…


気のきいた手紙が書ける本


145 :名無しさん@3周年:2010/08/22(日) 19:44:06 Q

「―祐ちゃんへ―
祐ちゃんがこの手紙を読んだ時、あたしのことをどう思うかな?
やっぱりひどい女だと思うよね?うん仕方ないか…。
短い間だったけど、祐ちゃんと過ごした日々はあたしとても幸せだったよ。
あなたをぎゅうっと抱き締めいっぱいキスしたこと。飲みすぎた祐ちゃんがあたしの
顔にもどしたりしたこと。あたしが友達と遊んで夜遅く帰ってきた時、祐ちゃんずっと
泣いてたこともあったよね。そんなことも今になってみるといい思い出だよ。  
でもこのまま祐ちゃんと一緒にいたらふたりともダメになるの。あたしもっと祐ちゃんを
傷つけてしまいそうで…。だからあたし、祐ちゃんの元を離れるね。
あたしまだ18歳だし何とか頑張るよ。
祐ちゃん、あなたのことはあたしずっと忘れないよ。それじゃね…」

手紙を読み返したあたしは、ため息交じりにそれを封筒に入れた。
「おい、ポストあそこにあるぜ。行って来いよ」運転席の貴司が顎で指し示す。
「…うん」あたしは車から降りると、重い足どりでポストへ向かった。

ポストの前に立ってもまだあたしは躊躇っていた。軽くクラクションが鳴らされ、
はっとして振り返ると、咥えタバコの貴司が焦れた顔でこっちを見ていた。
あたしは頷くと、もう一度封筒に目を落とした。

封筒を産着の中に忍ばせると、あたしは扉を開け「ポスト」の中に祐樹を置いた。

ごめんね祐ちゃん、ママを許してね







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