【田中慎弥】下関の田中絹代ぶんか館にて、直筆原稿と草稿が公開されている


図書準備室 (新潮文庫)


引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1335478251/

977 :吾輩は名無しである2012/06/13(水) 09:43:12.12

下関の田中絹代ぶんか館にて、直筆原稿と草稿が公開されている。

デビュー作の「冷たい水の羊」は、清書だろうか。校正が入っていない、鉛筆だけの綺麗な状態である。
「図書準備室」は、自身の手による若干の赤入れあり。
「蛹」は赤入れと、編集者による記号記入や「新潮6月号10印」の押印がある。最終稿か。冒頭2文目の先頭の文節「近くの木の」が、最後に挿入されたことが分かる。
「切れた鎖」は、「新潮11月号2印」と押印されているものと、まだ構想段階と思われる草稿の2種類。草稿はかなりメモ書きに近いものだが、それでも2回目だそうだ。
ということは、完成までに何回原稿用紙を使って書き直しておられるのか。その労力に頭が下がる。冒頭の美佐子の「今日は遅くなるから」が、元は5倍も長い台詞だ。面白い。

興味深いのは、「冷たい水の羊」と「図書準備室」の原稿用紙はコクヨ製の市販品だが、「切れた鎖」と「蛹」は「SHINCHOSHA」と銘の入った原稿用紙、という違いがあることだ。







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