歴史小説と時代小説の違い


歴史と小説 (集英社文庫)


引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bun/1347104769/

70 :名無し物書き@推敲中?2012/09/27(木) 06:30:04.64

歴史小説は主に、過去に実在した人物、実際にあった出来事を題材とする小説。
なので、史実にどれだけ準拠しているかが常に取り沙汰される。

時代小説は、ある時代の風俗を舞台背景にすることにポイントが置かれている。
そうした舞台で、実際にあってもおかしくはなかったと思われるような出来事を
作家が新しく想像してストーリーを創り上げたもの。
実在した人物や、実際にあった出来事もある程度登場するが、基本的に脇役。

歴史小説は関係史料の記述を押さえ、特に固有名詞の扱いにこだわらざるを
得ないから、自然と小説の文中にも薀蓄が多くなる。
読者も、(創作が多いケースが多々あるにも関わらず)半分勉強のような気持ちで
読み賢くなったつもりになってしまう。
また、舞台背景の説明が中途半端で、読者の知識に甘えていたりする作品もある。

それとは対照的に時代小説には、固有名詞をあまり登場させる必要がない。
なので、読者の頭脳負担も少なく、大衆小説を書くのに適したジャンルでもある。

歴史小説と時代小説、本来どちらが高級ということは無いけれど、
上記の理由から後者のほうが大衆化しやすい。







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