バルザックの小説の可読性は、あまり良いとは言えません


ゴリオ爺さん (新潮文庫)


引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1284284321/

892 :吾輩は名無しである2013/01/21(月) 22:59:59.07
バルザックの小説の可読性は、あまり良いとは言えません。
文章自体の読みづらさもあるが、構造上読みづらくなっている部分がある。

具体的には、登場人物の呼び方が不安定すぎること。
例えば、山田太郎弁護士という人物ががいたとする。
バルザックは山田とか、太郎とか、弁護士とか、相手とか、彼とか、呼び方があまりにも変転しすぎている。

もう一つが、一度に大量の登場人物を出し過ぎている。
山田太郎弁護士とか、鈴木次郎代理士とか、遠藤三郎代理人とか、数人がいっぺんに出てくる。
そして、複数人で会話することが多いため、誰がどの台詞を発言したかが分りづらくなっている。

現代の小説技法では、これらは極力避けるべきと言われている。
現代の日本でこれらをやると、確実に編集側から推敲を求められる。
だがバルザックは、これら全てをやってしまっているため、読む方が疲れてしまう。




896 :吾輩は名無しである2013/01/24(木) 09:13:20.83
モームは読書案内で、バルザックのことを悪文だと評しているな



897 :吾輩は名無しである:2013/01/24(木) 10:01:57.22
フローベールが美文だとすれば、バルザックは悪文だな。
しかし、パワフルだし、人間洞察がすごい。
美文は衰弱した印象を受ける。美文の作家は量産できない。





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