スティーヴン・キング「年々どんどん細かく細かく描写したくなって止められない」
引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/sf/1340018965
話は面白いけど「長いわ!」みたいな感じはあるかもね
それにしても、基地外書かせたら天下一品やわ
長いつーかくどい
「この下り必要ねーだろ」って端々で感じた
特に骨の袋と不眠症
話自体は嫌いじゃない
>>361
それこそがキングの真骨頂
>>361
自分が個人的に「完全に無駄」と思ったのは
骨の袋だと妻を亡くしてから南の島に逗留するあたり
不眠症だといろんな不眠症対策を講じた結果ハチミツをもう一回買うあたり
かな
加えて他の作品だと
ファイアスターター…OJが学生時代チェスクラブで、ジョックじゃないからといって女にフラれたこと
デッドゾーン…避雷針のセールスマンが食堂でセールスに失敗するあたり
ディテールが細かいのは好きなんだが、今挙げた部分は
スムーズな流れを妨げてるんじゃないかと思う
キングとしては、そういう本筋に絡まない描写も、キャラ実在感とか
深みを出すために書いてるんだと思うんだが、歳取ってきて、
だんだんその匙加減が下手になってきたと思う
あまり何度も推敲して書き直すタイプじゃないらしいから、
あとで「ここは無駄だったか」って削るってことが、あまりないと思うんだよな
若い頃は出版社に言われて削ったり、削らなくても適度なところで
やめておく勘が働いてたから、問題なかったけど
出版社の人間も大御所かつ多作な作家に口出しにくいだろうしなあ
初期のシャイニングや呪われた町なんかはわりとシンプルだしな
キング自身が言ってたな
年々、どんどん細かく細かく描写したくなって、止められないって
家の中の酒が置いてある棚を描写したら、
中にあるウィスキーの銘柄まで記さなきゃ気がすまない、みたいな
でも短編だと強制的にその癖を押さえざるを得ないから、
かえっていい、みたいなことも言ってたと思う
「話の本筋からするとそこまで細かく書く必要は無い」というのはある程度の読者は感じていると思う
ただ同じくらい「そういう部分が面白い」って読者が居るのがキングなんだよ
それに余話だとしても決してつまらなくは無いと思う
不人気作品だけどトミー・ノッカーズなんて、単なる一住民のエピソードが独立して短編アンソロジーに収められてるし
原作が長いというのはもちろんだけど、それを日本語にするとまた長くなる。
ドームなんか原作を読むと、一つのセンテンスは短めだし、難しい単語も使っていない。
海外ゲームの日本語版をやると2バイト文字のせいで重くなるようなもんか
>>374
バイトというより、日本語の表現の問題だと思う。
『グリーンマイル 4』の解説で、養老孟司が言っているのを引用すると、
>英語はもともと具体的表現に長けたことばなのである。そのことばを
利用して、恐怖のような感情を書く。そうすると、具体的に書くしかない。
(...)日本語は感情表現が豊かなので、具体的に説明しなくてもわかって
しまうところがある。(pp.155-156)
漫画で言えば、ちばてつやに近いイメージだな
基本のプロットは、ひねってるわけでも、長くもないのだが、
描写が異様に細かく、リアルな人間の描写や、
生活感にこだわって、書かれたものは長くなってしまう。
ストーリー内容はまったく違うけど、演出法が似てるというか
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