ロザン・宇治原流 「大人になってからの勉強法」


京大少年


インテリ芸人・ロザンが「大人になってからの勉強法」を伝授
http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20091222/Cyzo_200912_post_3462.html

京大芸人そんなロザンが執筆した小説『京大少年』(講談社)が先月発売された。10万部を超えるベストセラーとなった前作『京大芸人』(同)から約1年を経て、第2弾を書き下ろしたと、小説の題材となった宇治原の2人に話を聞いた。

――本の発売後、反響はありましたか?


 この本の握手会で、中学生くらいの子に「前作より文章がうまくなってますね」って言われました(笑)。


宇治原 僕がやっている「大人になってからの勉強法」を菅が本に書いてくれているので、「参考になりました!」って感謝されます。僕が書いたわけじゃないのに、ラッキーですね!


――今お話に出た「大人になってからの勉強法」ですが、宇治原さんは5つのことを日常的に実践しているそうですね。その1つ目が『記憶力の低下は「すぐに調べる」ことで防ぐ』ということですが、最近調べたことは何ですか?


宇治原 「ランゲルハンス島」ですね。すい臓の中にある内分泌腺組織の名前なんですけど。その言葉がふと頭に出てきて、「何やったっけなあ。人の名前やったっけなあ?」と思って、すぐ調べました。


――そんな難しい言葉がふと浮かぶなんて、やはり考えていることが普通の人とは違いますね! 2つ目は『「人にしゃべる」ことで、言葉を自分のものに』ということですが、最近しゃべったことは?


宇治原 「ショウリョウバッタ」です。クイズ番組でこの名前が出てこなくて。調べたら、「ショウリョウ」って漢字で「精霊」って書くんですよね。「ああ、この漢字が分かっていたら出てきたのにな〜」って思って、それを後輩に話しました。なので「ショウリョウバッタ」は完璧です。


――3つ目は『分かっていることも自分で調べて確認する』。一番最近調べたことは何ですか?


宇治原 今日、東京駅から講談社(取材場所)までの行き方を調べました。何度も来ていますけど、かかる時間やルートを毎回調べます。いろいろなパターンを細かく知っていた方が、移動時間が有意義に過ごせますし。


――4つ目の『本は「面白くなかったらすぐにやめる」』ですが、最短で何ページくらいで見切りをつけるんですか?


宇治原 20ページくらいですかね。なので、本は何冊か持ち歩くようにしています。


――5つ目は『新聞をよく読む。なるべく3紙読む』ということですが、お気に入りの新聞ってありますか?


宇治原 それぞれが楽しめるので、これっていうのはないですね。保守的な新聞もあれば、リベラルな新聞もありますし。新聞は読み比べると楽しいですよ。

ふ〜ん、この「大人になってからの勉強法」っていうのは興味深いね。ちょっと改めてその五つを書き出してみます。

  1. 記憶力の低下は「すぐに調べる」ことで防ぐ
  2. 「人にしゃべる」ことで、言葉を自分のものに
  3. 分かっていることも自分で調べて確認する
  4. 本は「面白くなかったらすぐにやめる」
  5. 新聞をよく読む。なるべく3紙読む


よくよく思い出してみると、この話って何かのテレビでも宇治原さんは言ってたんだよね、確か。自宅のテレビのすぐ横に辞書を置いておいて、自分の知らない単語とかがテレビで流れてきたらすぐに調べるらしい。しかも電子辞書じゃなく、ものすごく分厚い紙の辞書だったところが驚いたけど。


紙の辞書の方がとっさの場合は良いんだろうか? どういうメリットがあるんだろう、気になる。ちょっとその辺をネットで調べてみたら、たまたま勝間和代のブログに辿り着いたので引用しておきます。


紙の辞書 vs 電子辞書〜英和活用大辞典とトンネル・デザイン
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/point_of_view/2004/12/_vs_.html

電子辞書が紙よりも優れている点は下記の点です。


○検索性
検索が圧倒的に早い


○携帯性
薄い、小さい


ところが、加速学習の理論(=人間の処理能力は潜在的にはすばらしく、特に画像認識は文字認識の100倍の力がある)から考えると、以下の点が致命的です。


×一覧性がない
英和活用大辞典で、例えば動詞+単語の時や、単語+前置詞の時に、毎回サブメニューに戻って検索するのはめんどうでした。しかも、画面が小さいので、ほんの少ししか見ることができません。


×場所の特徴がない
言われて私もああ、と思ったのですが、辞書って、ページの厚さの雰囲気と場所で単語を覚えませんか? この単語はだいたい真ん中よりも後ろのページの、右の下の方にあった、など。


×前後をつい見る、ということがない
辞書はついつい、前後を読んでおもしろいと感じますが、電子辞書ではそれがありません。


そう、電子辞書は「文字処理」という考え方からは大変優れているのですが、「画像処理」と考えると、全く劣るのです。意味を知るだけであれば、電子辞書でも十分です。しかし勉強、ということを考えると、紙の辞書に勝るものはありません

なるほどなぁ、まあ一長一短あるものの記憶の“定着”というものを考えた場合には、紙の方が良いのかもしれない。記憶の定着って色んなファクターも関わってくるもんだと思うし、そういう点ではアナログが一番なのかも。「今とにかく知りたい」ってだけの場合は、検索性が早い電子辞書が当然良いわけで。


それから話を戻すけど、「ショウリョウバッタ」のくだりも全く同じことをテレビで言ってたね。調べたその日にすぐ人にしゃべることを実践しているんだとか。これらの勉強法って、全部宇治原さんが自分でオリジナルで考えてやってることなのかな? もしそうだとしたらほんとスゴイと思うけど。


五つの中で唯一僕がやってることと言えば、『本は「面白くなかったらすぐにやめる」』だな。やっぱ苦痛を感じながら本を読むのは、もう拷問と同じだからねぇ。僕の場合は50ページくらいが目安に見切りを付けるけど。


僕の知人には「面白くなかったらすぐにやめる」ということは絶対にしないという人がいる。1行でも心に訴えかけるものを探すんだそうな。おまけに読み始めたら、絶対にその日のうちに読み終えるらしい。もうね、こういう人は僕なんかとはちょっと違うステージにいるんだよね、そう思う。速読ができるのが基本というタイプじゃないと、こんなことはまず出来ません(特に小説の場合) でもその人は頭の中で音読をしているって言っていたし、なんでそんなに速く読めるのかが不思議なんだけど…。


まあ、なんだかんだ言ってもインテリ芸人とは言え、日々の努力の積み重ねがあってこそ今があるってことなんだよな。いやほんと、素晴らしいと思う。クイズ番組の類がいつまで人気を保っていけるのか分からないけど(今は下降ぎみか?)、これからも頑張ってもらいたいです。



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