東野圭吾はもの凄い作家修業をしたと思う


ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)



850 :名無しのオプ:2011/01/19(水) 18:42:49 id:swJU2uTo
東野は本格ミステリー作家でスタートしたのだがあまり成功しなかった。
本格ミステリーから広義のミステリーに移って10年で秘密を書いて大ブレークした。
もの凄い作家修業をしたと思う。
本格ミステリー作家は複雑なトリックの解明で物語ろうとするのだけど、
東野はトリック(あまりたいしたことはない)の落ちで泣き落とすんだよな。
この泣き落としトリックで読者を愛読者にしてしまう。
簡単に真似できないうまさ(狡さ?)があるね。
本格から転向して10年かけて作り上げた技術だろうな。


852 :名無しのオプ:2011/01/19(水) 19:34:13 id:i2UdCLEM
>>850
分かりやすく言うと、本格から宮部みゆきみたいな方向に行ったって感じだと思う。
売れるためには、宮部みたいにウェットな要素をガンガン入れなきゃダメだって
思ったんじゃないか。
でも宮部よりはトリックの案出力はあるから、それを混ぜ込めば、
オリジナリティは出せるって踏んだかもしれないし。
同年代だし、「自分の方が先にデビューしたのに、宮部さんにはあっという間に
先に行かれて、姿形も見えなくなった」、なんて、自嘲的にエッセイに書いてたし、
かなり強いライバル意識があったと思うよ。
どうすりゃあいつみたく売れるんだろうって。

もっとも東野も宮部も、根本には、松本清張イズムってものが、
巨大な共通項としてあるんだけど。


853 :名無しのオプ:2011/01/19(水) 21:14:59 id:mEZ3veUW
i2UdCLEMの分析はえらく偏向してないか?
>>850が書いてる方向転換は
新本格の台頭に対応したものでしょ?
少しも分かり易くないどころか間違っていると思えるが。


858 :名無しのオプ:2011/01/19(水) 23:49:24 id:i2UdCLEM
>>853
新本格の台頭に対応したのと、売れない時期が続いて
(さんざんエッセイでも愚痴ってた)もっと売れる方向を考えたのと、
本格路線よりも、宮部的なウェットな人情要素や、社会派的な題材を
取り入れ出したのとは、それぞれまったく矛盾せず、一つの流れに
繋がると思うんだけど。
もちろん、東野が宮部をパクったとか、そんな低次元の話じゃなくて。


859 :名無しのオプ:2011/01/20(木) 00:30:44 id:hMyMmaM6
いや、転換のきっかけになった宿命を書いたのはまだ宮部がそこまで活躍する以前でしょ
>>852の書き方だとそこが紛らわしいってことだと思うよ


860 :名無しのオプ:2011/01/20(木) 00:39:03 id:pmS1ylIR
宮部や清張はトリック無しでもストーリーテリングがうまい。
かたや東野はトリックに依存しないとストーリーテリングできないし、
新本格のようにきちんとしたトリックを新たに開発もできない。
しかし、使い古しのトリックでも、そこに人情味のあるお涙頂戴をうまく絡ませたところが独創的だと思う。
それまでは東野のように本格風トリックの解明と泣きを関連付けたミステリー作家はいなかったと思う。






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