統計学者「パンの小麦の量が少ないのではないか?」


ヤバい統計学



764 :名無し物書き@推敲中?:2011/08/22(月) 21:40:19.72 ID:?

ドイツで戦争中、パンが配給制になったときのこと。
「パンの小麦の量が少ないのではないか?」と疑った統計学者は毎日配給されるパンの重さを量り、
グラフを作ってパン屋に問うた。
「パンの重さは規定では180gになっているはずなのに、あなたのパンはそれよりも軽い。これはどういうことなのか?」
パン屋は「いや、そんなことを言っても、パンなんて重いのもあれば軽いのもありますよ」
と言い逃れをしたが、統計学者はグラフを示してさらに問い詰めた。
「このグラフを見たまえ。あなたが平均して180gのパンを作ろうとしているのならば、
このグラフの分布曲線の山は180gに来るはずだ。ところが実際のグラフでは160gが分布の山になっている。
あなたの店は軽いパンを作ってごまかしをしている。以後、善処したまえ」
次の日から、統計学者のところに届けられるパンの重さは重くなった。
しかし統計学者が引き続き重さを計りつづけたところ、パンの重さは「全て」180g以上であることがわかった。
分布曲線は以前のものの180g以上の部分と一致する。
このことから、パン屋が統計学者のところにだけ、180g以上の重さのパンを届けていることがわかった。
かくしてパン屋は物資隠匿の罪で逮捕されたそうな。めでたしめでたし。

——このエピソードからわかること。

統計学はすごい。
・ドイツ人は細かい。
・数学者はあまり性格が良くない。




サービスできないドイツ人、主張できない日本人
川口マーン恵美
草思社
売り上げランキング: 145270



→「本読みのスキャット!」TOPページへ