大江健三郎「一つの語を正確に書いてしていくことが、小説家として生きる上でいま一番大切なことだというのが私の考え」
引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1330341903/
群像2012年7月号の「対談 大江健三郎×綿矢りさ 大江健三郎賞受賞記念」を読んだ。
大江は綿矢の本を、綿矢は大江の本をよく読んでいるのに驚いた。
「大江さんの作家活動の源は何でしょうか?」と綿矢が質問していた。その回答。
大江「さて、私がなぜ小説を書くかというと、もちろん自分を表現したいという気持ちは
若いときからありましたけれども、なにより具体的だったのは、自分としてこの言葉
を使いたいという強い気持ちだったのです。続いてそれをひとつの文章にしたい、さ
らには一つの物語を作りたい、ということになります。(略)
私の場合は、なぜ小説をこのように熱心に五十年も書いてきたかというと、
一つの言葉から始まっている。一つの語を正確に書いていく。一つの語を正確に
書いてしていくことが、小説家として生きる上でいま一番大切なことだというのが
私の考え。それをずっとやってきたように思います」
綿矢「(略)とても長い文章を書いていらっしゃるにもかかわらず、言葉という
最小の単位に情熱を注がれていることが分かってきました。一つの語に込められた
熱心さが集合体になった小説が、読んだ人が衝撃を受けずにはいられないパワーを
発揮するんだろう(略)」
大江は綿矢の本を、綿矢は大江の本をよく読んでいるのに驚いた。
「大江さんの作家活動の源は何でしょうか?」と綿矢が質問していた。その回答。
大江「さて、私がなぜ小説を書くかというと、もちろん自分を表現したいという気持ちは
若いときからありましたけれども、なにより具体的だったのは、自分としてこの言葉
を使いたいという強い気持ちだったのです。続いてそれをひとつの文章にしたい、さ
らには一つの物語を作りたい、ということになります。(略)
私の場合は、なぜ小説をこのように熱心に五十年も書いてきたかというと、
一つの言葉から始まっている。一つの語を正確に書いていく。一つの語を正確に
書いてしていくことが、小説家として生きる上でいま一番大切なことだというのが
私の考え。それをずっとやってきたように思います」
綿矢「(略)とても長い文章を書いていらっしゃるにもかかわらず、言葉という
最小の単位に情熱を注がれていることが分かってきました。一つの語に込められた
熱心さが集合体になった小説が、読んだ人が衝撃を受けずにはいられないパワーを
発揮するんだろう(略)」
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